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変わる町、残る記憶。シモキタ散歩

変わる町、残る記憶。シモキタ散歩

エリア
下北沢・東松原駅周辺
テーマ
神社仏閣・歴史、自然・風景、グルメ、ショッピング
所要時間
7時間

昔と今が交差する、寄り道さんぽ

駅前の再開発によって大きく姿を変えた下北沢。ひとたび町を歩けば、昭和レトロな雑貨店や老舗喫茶、阿波おどりで知られる商店街など、どこか懐かしい風景に出合えます。人と文化にふれながら気ままに散策し、変わりゆく時代のなかで受け継がれてきた町の記憶を辿る一日をご案内します。

コース詳細

所要時間
7時間/4.10km

※地図内のルートは、スポット間を最短経路でつないだもので実際のルートとは異なります。

東京レトロa.m.a.store
東京レトロa.m.a.store
東京レトロa.m.a.store

東京レトロa.m.a.store

下北沢一番街商店街にある「東京レトロa.m.a.store」は、1960〜1970年代を中心とした昭和レトロの雑貨や家具を扱う店です。店内には、かつて日用品や実用品として使われていた品々が並び、今見ると新鮮な色使いやデザインに惹きつけられます。外国人観光客も多く訪れ、ボタン5個100円やマッチ100円といった小物はお土産としても人気だとか。花柄のレトロなグラスは500〜600円台を中心にそろい、かつて家庭で親しまれていたデザインが、若い世代には新鮮な魅力として映っているそうです。

住所
東京都世田谷区北沢3-34-2
アクセス
小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅下車、徒歩6分
  • 下北沢駅
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思わず連れて帰りたくなるレトロ雑貨の品々

「1960~70年代当時ならではの鮮やかな色使いや遊び心のあるデザインは、今見ても新鮮です。個性的で面白いんですよ」と店主の太田一郎さん。店内を見ていると、思わず手に取りたくなるアイテムを発見しました。この小物入れもその一つ。明るくポップな色使いが部屋のアクセントになり、毎日の暮らしをちょっと楽しくしてくれる相棒になりそうです。
おすすめの照明は、1万5000円〜2万円台が中心。照明一つで部屋の表情は大きく変わるもの。空間にしっくりなじむ、お気に入りの一灯を見つけてみてはいかがでしょうか。
店名の「a.m.a」は、「against modern age」の略で、現代のものづくりへのアンチテーゼが由来だそう。店内には、時代を超えて愛される昭和レトロなアイテムがずらり。「おばあちゃんの家にあるような懐かしいものなど、雑貨や家具の買い取りも行っています。お気軽にご相談ください」と太田さん。選定の基準は店主自身の感性。そのアンテナによって選び抜かれた品々が、新たな魅力をまとい、訪れる人を惹きつけます。

ピアノを囲んでつながる、世代と国境を超えた交流

駅前広場を抜けた先で耳に届いたピアノの音色。軽やかな音色に誘われて足を運ぶと、そこには気ままにピアノを奏でる人の姿がありました。誰でも演奏できる「シモキタまちピアノ」は、音楽を通じて世代や国籍を超えた交流が生まれる場所です。
徒歩11分
駅を越えて北から南へ歩みを進めると、個性的な古着店や雑貨店、小さな飲食店が軒を連ね、下北沢らしい風景が続きます。再開発によって新しい施設が増えた一方で、昔ながらの空気も健在。ふと気になる路地に目を向けたり、店先をのぞいたりしているうちに、いつの間にか目的地に到着です。
トロワ・シャンブル
トロワ・シャンブル
トロワ・シャンブル

トロワ・シャンブル

昭和55年(1980)創業の老舗喫茶「トロワ・シャンブル」。店主の松﨑寛さんは、神保町の名喫茶「カフェ トロワバグ」で3年間修業を積み、ネルドリップとオールドビーンズにこだわった一杯を提供しています。看板メニューは、創業当初から変わらない深煎りの「ニレ・ブレンド」と浅煎りの「カゼ・ブレンド」。熟成豆ならではのコクがありながらも雑味が少なく、すっきりとした後味が特徴です。秋田木工の椅子やロイヤル コペンハーゲンの器が並ぶ店内からも、マスターの審美眼がうかがえます。

住所
東京都世田谷区代沢5-36-14 湯浅ビル2F
アクセス
小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅下車、徒歩3分
  • カフェ
  • 下北沢駅
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昭和から続く喫茶の名店へ

松﨑さんによれば、「ネルドリップで淹れるコーヒーは、同じ豆でも人によって味わいが変わる」のだとか。静かに丁寧に湯を注ぐ所作にも、この店が大切にしてきたコーヒー文化が受け継がれています。
創業当初から親しまれている看板メニュー「チーズケーキ・レア」(450円)。茨城県の工房から取り寄せており、なめらかな口当たりとやさしい甘さは、長年多くの人を魅了してきました。トロワ・シャンブルを訪れたらぜひ味わいたい一品です。 ※ブレンド・コーヒー、アイスド・コーヒー、レモンティーとのセット注文の場合は、100円引き
店主の松﨑さんは、長年カウンター越しに下北沢の移り変わりを見つめてきました。古着店がまだ数えるほどしかなかった時代から、新たな店が生まれ、姿を消していく様子を眺めてきた一人です。ビルが立ち、空は少し狭くなり、町を行き交う人々の顔ぶれも変わりました。若い世代でにぎわう一方で、以前は足繁く通ってくれた常連客の姿を見かけることも少なくなったそう。それでも町が変わり続けることを自然なこととして受け止める松﨑さん。その穏やかなまなざしからは、この町への深い愛情が伝わってきました。
徒歩8分
店を出ると、にぎわいのある風景は少しずつ落ち着いた表情へと変わっていきます。住宅街では、軒先を彩る季節の花々や丁寧に手入れされた植木が目を楽しませてくれます。ゆるやかな坂道を上るにつれ、町の喧騒も遠のき、次第に静かな空気に包まれていきます。
北澤八幡神社
北澤八幡神社
北澤八幡神社

北澤八幡神社

今から560年前の文明年間(1469〜1487)に創建されたと伝えられる「北澤八幡神社」。世田谷北辺の守護神として、当時の世田谷城主・吉良氏の勧請により祀られ、地域の安寧と繁栄を願う神社として歴史を重ねてきました。都会にありながら、静かな時間が流れる地域の心のよりどころとなっています。

住所
東京都世田谷区代沢3-25-3
アクセス
京王井の頭線池ノ上駅下車、徒歩8分。小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅下車、徒歩10分
  • 下北沢駅
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世田谷北辺を守る560年の社

産土社(うぶすなしゃ)は、八幡神社の創建以前からこの土地を守る龍神として信仰され、昭和53年(1978)までは社殿内に祀られていました。御祭神は産土大神で、出世・上昇運のご利益があるとされています。かつて池ノ上から池尻にかけて大きな池があり、そこに龍が棲んでいたという伝承も残ります。
拝殿前に設けられた富士山遙拝所(ようはいじょ)は、江戸時代に富士山から運ばれた溶岩で造られ、2018年に現在の形へと改修されました。富士信仰に基づく祈りの場として整えられています。晴れた日には、境内からくっきりと富士山を望むことができます。

下北沢を象徴する演劇文化の拠点

下北沢には個性豊かな劇場が数多く集まり、演劇文化が町のあちこちに根づいています。町のランドマークでもある本多劇場には、この日も開演を待つ人たちの列が。観客の高揚感に包まれた風景からも、演劇の町・下北沢らしさが感じられます。
徒歩13分
住宅街を抜け、古着店やスイーツの誘惑に時折足を止めながら進むと、焼き菓子やエスニックフードなどの香りが漂い、人々のにぎわいが通りを包みこみます。かつて鳴り響いていた踏切の音は今は聞こえませんが、歩くほどに下北沢らしい軽やかな活気が広がっていきます。
下北沢一番街商店街(下北沢一番街商店街振興組合)
下北沢一番街商店街(下北沢一番街商店街振興組合)

下北沢一番街商店街(下北沢一番街商店街振興組合)

駅の北側に広がる下北沢一番街商店街は、本通り・栄通り・中通りから構成されています。古着店やおしゃれなカフェ、音楽にまつわるスポットが点在する一方で、生活に密着した昔ながらの八百屋や酒屋などもあり、買い物帰りに立ち話を楽しむ地元の人の姿も。駅前でありながら、どこか下町のような温かい日常の風景が感じられます。

住所
東京都世田谷区北沢2-37-17
アクセス
小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅下車、徒歩5分
  • ショッピング
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下北沢の夏を彩る阿波おどり

下北沢一番街本通りを舞台に、毎年8月中旬には「下北沢阿波おどり」が開催されます。地元の「下北沢一番街やっとこ連」をはじめ、笛と太鼓の軽快な響きにのせて踊りが続き、観客のすぐ目の前を踊り手が通り抜け、夏の夜ならではの高揚感に包まれます。
昭和41年(1966)に始まった下北沢の夏の風物詩は、地元の3連を中心に、高円寺などからも連が参加し、2日間にわたって踊りの輪が広がります。地域に根づいた夏の催しとして、受け継がれています。

東松原でふらりと出合うこだわりの店

人混みを抜け出し、東松原駅へ。落ち着いた住宅地に、知る人ぞ知る小さな名店が点在し、思わずふらりと立ち寄りたくなります。駅前を歩けば、手土産にぴったりな「世田谷みやげ」に指定された店に出合えるのもこの町の楽しみ。食パンの「千寿」、梅どらの「京あづま」、餃子の「羽根木餃子」など、地域に愛され続ける味を探しながら散策してみるのもおすすめです。
電車2分、徒歩2分
電車で2駅、東松原駅へ。にぎわいのある下北沢の空気から一転、落ち着いた住宅地に降り立ちます。駅前には派手さのない日常の風景が広がり、小さな商店や住宅の並ぶ通りを歩いていくと、「RESTAURANT BAR WAHB」へと辿り着きます。
RESTAURANT BAR WAHB
RESTAURANT BAR WAHB
RESTAURANT BAR WAHB

RESTAURANT BAR WAHB

東松原駅から歩いてすぐの場所にある、こだわりのダイニングバー。カウンター10席とテーブル1卓(5名)の細長い空間で、店主の田中さんが一人で切り盛りしています。メニューはスターター330円〜、パスタ880円〜とリーズナブルで、常連の要望に応えるうちに自然と種類が増えていったそう。お子さま連れのファミリーも多く、「できるだけ価格は上げたくない。安くておいしいのが一番じゃないですか」と話します。人生経験豊富な田中さんとの会話も楽しく、ついつい長居してしまう空間です。

住所
東京都世田谷区松原5-26-15 松原パレス106
アクセス
京王井の頭線東松原駅下車、徒歩2分
  • グルメ
  • 東松原駅
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常連客のひと言が新メニューに。気軽に寄れるダイニングバー

店を一人で切り盛りする店主の田中竜介さん。どこか影のある俳優のような風貌で、店のオリジナルTシャツ姿でさっとサーブする動きからは、鍛えられた筋肉がのぞきます。「責任を持って店を長く続けるためには、できることはやりきりたい。そのためには筋トレやストレッチは欠かせません」と田中さんは語ります。
「子羊のハンバーグ(現在はラムとポークの合い挽き)」(1485円)は、オープン当初からある店の看板メニュー。子羊の旨味がぎゅっと詰まっており、この一皿を目当てに遠方から訪れるファミリーもいるとか。「オレンジのモヒート」(880円)は柑橘の爽やかさが特徴で、女性客に人気です。どのメニューにも、店主のこだわりが込められています。
看板をはじめ、店内のあちこちにクマをモチーフにしたオブジェが置かれています。店名の「WAHB」は、『シートン動物記』に登場するクマのワーブに由来しているのだとか。両親を失いながらも生き抜いていくワーブの一生に、田中さんは幼少期に感銘を受け、命の大切さを学んだといいます。「気づけば自分も、ワーブのような一生を歩んでいる気がします」と田中さん。
まとめ

にぎわいとカルチャーが交差する下北沢駅周辺から少し足を延ばせば、表情の異なる世田谷のもう一つの風景が顔を見せます。古着店や喫茶店が並ぶ通りから住宅地へと移る道のりの先には、日常に溶け込む商店街や神社の境内に残る土地の記憶、知る人ぞ知るダイニングバーなど。阿波おどりに代表される昭和から続く町の営みも今に受け継がれています。懐かしさと新しさが同居するこの町を、のんびり歩いてみませんか。

※記載されているデータは、料金は原則的に税込金額、休日は原則として定休日を表記しています。年末年始、お盆、臨時休業などは省略してあります。2026年7月の情報です。

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